マウスピース矯正の痛み・違和感・トラブルまとめ|始める前に知っておきたいポイント

「マウスピース矯正は痛くないって聞くけど本当?」「トラブルやリスクはあるの?」

こうした疑問を持つ方は少なくありません。

実際、マウスピース矯正は全く無痛できるわけでなく、従来のワイヤー矯正とは異なる痛みや違和感があります。

本記事では、マウスピース矯正中に起こりやすい痛みや違和感の原因とトラブルを回避し、快適に過ごすためのポイントを解説します。

■マウスピース矯正の痛みはなぜ起こるのか

マウスピース矯正では、透明なマウスピースを一定期間ごとに交換し、歯を少しずつ動かします。

その過程で歯や歯ぐきに軽い圧迫感を感じることがありますが、多くの場合は数日から1週間ほどで自然に落ち着きます。

■歯が動くときに感じる痛みの正体

歯は「歯根膜(しこんまく)」という薄い膜を介して骨に支えられています。

新しいマウスピースを装着すると、この膜に圧力がかかり、軽い炎症反応が起こることで痛みを感じます。

特に新しいマウスピースに交換した直後の2〜3日間が最も痛みを感じやすい時期です。

ただし、これは歯が正しく動いている証拠でもあり、ほとんどの方が数日で慣れていきます。

■ワイヤー矯正との違い

装置による刺激の差

ワイヤー矯正はブラケットやワイヤーが頬や唇の裏側に当たるため、口内炎や擦れが起きやすい傾向があります。

一方、マウスピース矯正は滑らかな樹脂素材でできており、装着時の刺激が少なく口内を傷つけにくいのが特徴です。

日常生活への影響の違い

マウスピースは取り外しができるため、食事の際も快適に過ごすことができ、ワイヤー矯正に比べて歯磨きなどのケアがしやすいのがポイントです。

ただし、装着時間が短いと計画通りに歯が動かなくなるため、1日の装着時間は原則として20時間以上が必要です。

■マウスピース矯正で起こりやすいトラブル

虫歯・歯周病リスクの上昇

マウスピースを長時間装着すると、唾液による自浄作用(口内の自然な洗浄力)が低下します。

また、汚れが残ったまま装着し続けることで、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、毎食後の歯磨き+フロスケアが欠かせません。

マウスピースの破損・紛失

薄く精密に作られているマウスピースは、強く噛んだり誤って落としたりすると破損することがあります。

破損や紛失時は放置せず、早めに歯科医院へ連絡してください。

装着しない期間が続くと歯が元の位置に戻ってしまうことがあります。

装着直後の違和感

マウスピースの縁が歯ぐきや頬に軽く触れることで、軽い擦れや違和感を感じる場合があります。

多くの場合は1〜2週間ほどで慣れますが、痛みが続く場合は装置の調整が必要です。

一時的な発音のしにくさ

装着直後は舌の動きが制限され、サ行やタ行の発音がしにくくなることがあります。

数日〜2週間ほどで自然に改善していきます。

■失敗・トラブルを防ぐために知っておきたいポイント

装着時間を守ること

マウスピース矯正は、1日20〜22時間の装着が原則です。

装着時間が不足すると、歯の移動が遅れたり、治療が計画通りに進まないことがあります。

「寝るときだけ」などの装着では、十分な矯正効果が得られないため、開始前にしっかり理解しておくことが大切です。

正しい装着とお手入れを徹底する

  • 食事の前に必ず外す
  • 装着前には歯を磨きとフロスを行い、マウスピースも冷水で洗う (衛生面や着色を防ぐため、毎日1回洗浄剤での洗浄が必要です)
  • 熱湯は使用しない(変形の原因)
  • 外したら必ず専用ケースに入れる

これらを習慣化することで、口内炎や炎症・破損トラブルを防ぐことができます。

適応外症例での無理な治療を避ける

骨格的なズレや重度の歯並びの乱れがある場合、マウスピース矯正だけでは対応が難しいことがあります。

そのようなケースでは、ワイヤー矯正や外科的矯正のほうが適している場合もあります。

そのため、治療前には3Dシミュレーションと精密検査による正確な診断が欠かせません。

当院では、マウスピース矯正の適応範囲を超える症例については、矯正専門医へのご紹介も行っています。

「自分の歯並びに合った治療法を知りたい」という方は、ぜひ無料相談へお越しください。

■定期通院とプロケアの重要性

マウスピース矯正は自宅での管理が中心になるため、定期的な歯科医院でのチェックが不可欠です。

歯の動き方や装着状態を確認し、必要に応じて調整を行います。

また、歯科衛生士によるクリーニングを定期的に受けることで、虫歯や歯肉炎を防ぎ、治療を安全に進めることができます。

■当院のサポート体制とオプション

LINE相談で安心サポート

石田おさむ歯科医院では、治療中の不安やトラブルにも安心して対応できるよう、LINEでのご相談も受け付けています。

「痛みが続く」「マウスピースが破損した」など、写真を添えて状況を確認したい場合にも、LINEからご連絡いただけます。

1ヶ月ごとの経過観察と細やかなフォロー

治療中は1か月ごとに経過を確認し、歯の動きや装置の状態をチェックします。

必要に応じて調整を行い、治療をスムーズに進めるサポート体制を整えています。

光加速矯正装置による治療期間の短縮と痛みの軽減

当院では、光加速矯正装置「PBMヒーリングオルソ®︎」を導入しています。

『PBMヒーリングオルソ®︎』は、ドイツで開発された光加速矯正装置で、近赤外線(850nm)の照射により歯周組織を活性化し、歯の移動をスムーズにする補助装置です。血流促進や抗炎症作用により、矯正時の不快感を和らげる効果も期待できます。

次のような方におすすめです。

① 少しでも早く矯正を進めたい方
② 治療中の痛みが気になる方
③ 結婚式や入学式など、大切な日までに整えたい方

使用方法は、マウスピースを装着したままくわえるだけです。ご希望の方にオプションとしてご案内しています。

★矯正治療の期間を最大半分に短縮

通常、マウスピースの交換は7〜10日ごとに行いますが、この装置を使うことで最短3日ごとに交換が可能です。そのため、治療期間を最大半分に短縮することができます(短縮期間には個人差があります)。

★矯正治療における痛みや違和感を軽減

インビザライン矯正はもともと痛みが少ない治療法ですが、光加速矯正装置の血管拡張・抗炎症作用により、マウスピース交換時の痛みや違和感が軽減されることが期待できます。

■まとめ|痛みやリスクを理解して安心して始めよう

マウスピース矯正の痛みや違和感は一時的なもので、多くの方が数日で慣れ、正しい装着とケアを行えばトラブルも防ぐことができます。治療前にリスクと注意点を理解し、信頼できる歯科医と二人三脚で進めていくことが大切です。

鶴岡市・酒田市でマウスピース矯正を検討している方は、石田おさむ歯科医院の無料相談にお越しください。


【記事監修者】

山形県鶴岡市文園町 医療法人石田おさむ歯科医院

理事長 石田 修